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2006年 10月 08日
激安の神様が君臨するというスーパーにて、スペインワインが激安で売られているという情報を入手。
早速(といっても中3日ほどは空いてしまったわ)、その激安スーパーに足を運ぶも、スペインワインは見当たなかったわ。 その変わというのか、なぜか「メルシャン感謝セール」というようなものが開催されておりまして、メルシャンが輸入したワインがお得な価格で売られておりました。 えぇ、お得な価格ですもの、もちろんのこと確保してきましたわよん。 確保したのはこちら、ギリシャからやってきたKOUROS Nemea(クーロス・ネメア)2000ですわん。こんなボトルの赤ワインが498円とは、どゆこと? 498でもギリシャですから侮れませんわ、美味しいです。 「フルーティー」などと評すればよろしいのかしらん? そんな感じで美味しく、グビグビといけてしまった1本でございます。 ギリシャワインの肴は、おでん。 手作りではないところが1人暮らしの悲しいところ…… セブンイレブンにて、買ってきたおでんですわ。 東京のおでん好きですから、もちろんのこと『ちくわぶ』は、はずせませぬ。 どの具よりも先に、ちくわぶを手にいたしましたもの。 ちくわぶの他には、ウインナー巻きやつみれ、玉子にこんにゃく、さつま揚げなんてところでございます。 おでん屋さんって米国や欧州で開店しても流行るかしら? ちくわぶを齧りながらも、そんな夢のような商売の算段をしてしまうのが、酒飲みの悲しい性ですわ。 ニューヨークのおでん屋さんとか、パリのおでん屋さんというのは、ダメかしらね? もちろんのこと、おでん以外の肴も充実させるわよ。Niku-jaga(Meet&Pateo)、Ume-Q(うめキュー)、Oh-nigiri(Ume、Kobu、Mentai)なんてな感じで、お酒と肴を楽しんでいただきたいわ。 なんて楽しい空想をしつつも、心は違うところにあったりするのです。 以前、といっても大昔のことですが、男の人と一緒に暮らしたことがあるのです。 その時のことを思い出したりなんかしてしまう、三連休の初日ですわ…… 少しだけ前、偶然にも、かつて住んだことのある街を通り過ぎた。 そのときは車だったので、大きな通りをざっと通り過ぎただけのこと。 通り過ぎたのは、ほんのわずかな時間だったけれど、その間にたくさんのことを思い出したのです。 わたしにとっては何の縁もゆかりも無い街。 ここに住むことになったのは、当時つきあっていた恋人のせい。 付き合い始めてすぐに彼は転勤を言い渡されたのだ。 東京の本社から、関東近県のとある支社への移動。 そこは彼にとっても始めての場所、きっと不安でいっぱいだったのでしょう。 ちょっとした遠距離恋愛になって1ヶ月、彼はこう切り出した 「こっちに来れば? 一緒に住もうよ」 1人暮らしを始めてまだ1年足らずだったわたしは、すぐにokの返事をした。 人恋しくてたまらなかったこと、荷物もそれほど多くなかったこと、彼の住む場所からでも仕事場へ通えたから。 でも、何よりも大きな要因は、彼と毎日一緒にいられることでした。 お互いに始めての土地。友達も知り合いも無かったので、強く2人は結びいていました。 何をするにも2人一緒だったし、時には互いに会社をサボって遊びに行ったりして、たくさんの楽しい時間を過ごしたのです。 そんなキラキラと輝いたした2人の日々は、やがて日常という平凡なものに埋もれていき、色褪せていきました。 彼は会社の人と新たな人間関係を築き、誰も知ってる人のいない土地というところから脱出していく。それに対し、わたしは誰も友達を作れることもなく、彼だけを頼りに生きていく道を選んでしまったのだ。 新たな人間関係を作った彼、ここにきたばかりと変わらないわたし。 ほんの少しのズレだったのに、やがて大きなズレへと変わっていくのには時間がかかりませんでした。 彼は彼の時間を作るようになり、その時間にわたしは入ることができずに1人ぼっちになることが増えていく。 きっと彼もわたしのマンツーマンディフェンスに疲れていたのだろう、ある休日の午前中に何も言わずに外へと出て行こうとした。 どこへ行くの? わたしを1人にして行くの? そんな問いかけを無視して彼はどこかへと消えてしまい、帰ってきたのは深夜。 「もう、わたしのことは好きじゃないの?」 追い詰められたわたしは、そう彼にたずねた。 彼とこの街で暮らして約2年。 一緒に暮らしてはいるけれど、わたしは彼の何でもなかった。 妻という立場も得ることはなく、彼の家族や友人にすら紹介をしてもらえない、だけども彼にとっては「恋人」という、なんとも不安定な立場だったのだ。 そんな不安定さに嫌気がさし、何か自分が納得できるものが欲しかったのだ。 「前のような情熱は無い」 それが彼の答えだった。 お互いを好きになった当時と比べれば感情だって薄れてはいるだろう。 それについては2人に言える事実だったと思う。 わたしだって彼への思いは、以前のようなものからは変化して、「意地」というものが半分を占めるようになってしまっていたのだから。 以前のようにわたしを思い慕う気持ちが無くなったという彼に、わたしは何を期待すればいいのか。 そして、ただ純粋に彼のことが好きだったわたしが、見知らぬ土地で彼と一緒に住むという意地だけで彼と一緒にいてもいいのでしょうか。 迷い、悩み、考えた結果、わたしはそこから引っ越すことにしました。 彼のことが嫌いになったからではなく、今の彼との関係を続けていく自信が無くなったから。 2人が一緒に住まなくなったとしても彼との縁が本当にあるのならば、きっと何らかの形で2人でいることに意義が見つかると思ったから。 わたしが彼の家から引っ越す前の夜、彼はわたしにこう言った。 「あと1年で2人でお金を貯めて、そして結婚したかった」 なんでもっと早くにそう言ってくれなかったのか。 それだったら、もっと彼のことを信じて、頑張って、どこまでもついていったはずなのに。 これについては彼の方が早く答え出していたようで、この言葉からは過去形なことだけしか伝わってきませんでした。 そんな別れからから十数年。 街は大きく変わっていた。 当時の2人の住まいの最寄り駅は、とある私鉄の小さな駅で、踏切を挟んだ大通りには、ケーキ屋さんとステーキハウスと大きな神社だけがあった。 その私鉄も高架になり、踏み切りは消えた。 神社は変わらずに濃い緑の森をしたがえていた、一度だけ行ったことのあるステーキハウスはかろうじてあったが、ケーキ屋はなくなり、街道沿いにあったファミレスも違うチェーン店になっていた。 街は日々変わっていく。 あの街を出て十数年、大きく変わっていても何もおかしくはない。 彼をとりまく環境も変わった。 わたしと暮らした日々よりも短い期間付き合った女性と結婚し、あの街を出て、子どもをもうけ今に至っているようです。 彼の子どもはもう小学6年生ぐらいだろうか。 そういえば、昔、彼とまだ仲睦まじかった頃に、こんなことを言ったのを思い出した。 「もし、あなたがわたしじゃない誰かと結婚して子どもが産まれたとしたならば、わたしはその子に会いに行ってもいい? あなたのパパは昔、わたしと恋人同士だったのよと言ってもいい?」 恋人同士がよくやるであろう、2人の破滅を前提としないくだらない戯言だったはず。 なのに、その破滅はやってきて、この言葉のとおりのことをしてもおかしくはない状況になっている。 でも、しない。 彼は彼の、わたしはわたしの人生を歩んでいるから。 あの時暮らした街は、ほんの何年かで大きく変わった。 わたしたちの関係だって変わったし、それぞれの人生もあの街と同じくらいに大きく変わった。 変わったけれども、わたしは今でも彼の幸せを願っている。 彼が幸せならば、きっと彼の子どもも奥さんも幸せであることでしょう。 わたしはもうあの街に行くこともなければ、通り過ぎることもない。 時は流れ、人も流れ、全てはうつり過ぎてゆくだけのこと。 ただ、そんな時もあったなと思い出すだけのこと。 できることは、今を歩いていくだけなのですから。
by kasumix
| 2006-10-08 00:01
| ワイン
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